Friday, August 31, 2012

Connecting to the world(一体感)

ご無沙汰しています。先週ついに9年以上勤めていた会社を辞めました。理由としては、一つの会社で長く働きすぎると、シリコンバレーでは今後の転職が難しくなること(能力と向上心がないので動かないと見られる)、3年(営業)3年(オペレーション)3年(技術)と一通りやりたいことをやり、最後のプロジェクトでそれらを統合・完結した感があったこと、会社のマネジメントと直に仕事をする機会を得て、今去っても去らなくても、結局業績悪化による解雇は逃れられないだろうと思ったこと。そう心に決めてから、最後の6ヶ月のプロジェクトを全力で締めくくりつつ、少しずつ仕事友達と話し始めたところ、いろいろなオプションを提示してもらい、結局、新しい会社の研究所に勤めることになる。

日本という文化・バックグラウンドを背負いつつも、それを超えて人々とつながりたい。わかりあいたい。そういう気持ちが小さい時からあったと思う。お金とか名声とかグルメとかファッションとか、そんなものはどうでもよく、どこかそういう世界とつながる場を探していたと思う。仕事で海外へ出たり、海外の学校で学んだり、国内で外国人へのボランティアをしたりなど、いろいろ試してみた。全てが自分の身になり、今へつながっている。けれどもどれも求めている場ではなかったような気がする。

ただ最近シリコンバレーがその場なんじゃないかなと思い始める。テクノロジーとビジネスの進化のスピードが早すぎ、人種や国境を気にかけている余裕がない。そんな場所は世界でも、いやアメリカでも、シリコンバレーだけじゃないかなと思い始める。そのため、前の職場も今の職場も人種構成を見ると、ぐちゃぐちゃである。それは横だけではなく、上を見ても。今、同僚は、イタリア人とアメリカ人と台湾人とインド人だけれど、僕のボスはマレー人、そしてそのボスはイスラエル人。でも、皆、笑いながら、でもスピード感を持って、多大なプレッシャーを跳ね返しながら、がんがん仕事をしている。また、プレッシャーの下で一緒に戦うと、自我が出る。その上仲良くなった友達は、信頼でき、仕事場を離れても仲良くなる(金融とか法律系とか仲良くならないらしいけど。。。)。そして、必ず、日本文化を買ってくれる、武道の良さや、居酒屋の良さや、日本人の価値観を共有できる外国の人に出会う。「あー、分かるその良さ?あそこに、こーいうのがあるんだよ。じゃあ、絶対一緒にいこうぜ。おー!」みたいな。その時、日本人としての誇り・喜びとともに、その枠を超えた世界とつながっているという一体感を味わう。太郎さんが言っていたように、人間は一人では完結出来ない。世界と一体になった時に生き甲斐を感じる。祭りはその一体感を体験出来るものである。現代人は祭りを日々に見いだしていかなくてはならない。というのはこのことのような気がする。

皆が皆、僕みたいな願望を強く持っているとは思わないけれど、それは認識していないだけで、この一体感は、人間本来の欲望であり、社会とテクノロジーが進化するにつれて、個人が孤立する時、生きていく(生き甲斐を感じる)のに必要になる環境だと思う。国を誇りに思うだけでは、国粋主義に陥って結局、国対国の対立概念に巻き込まれるのかもしれないけれど、それを超えて、より抽象度の高い世界につながれば、その条件に引っかからず、かつ、より大きな喜びを感じられるのではないか。なんて思ったりする。自分がラッキーなことを心から感謝しつつ、そのうちまたバシーッて引っぱたかれるので、それでも動じない腹をつくりつつ、一所懸命に貢献していきたい。

ただ日本の友達から聞く日本社会の閉塞感やいろいろな切羽詰まった問題を聞けば聞くほど、どうにか皆、飛び出して似たような経験ができれば、戻っても、心に熱いものが宿り、ノイズに動じない生き方ができるんじゃないかなあと思う。社会人が難しいなら、大学生、いや高校生、これから日本を引っ張っていく人達には是非手に入れてもらいたい強力な精神的バックボーンのような気がする。

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