Thursday, December 16, 2010

Chiristmas Present(クリスマスプレゼント)

同僚と話していて、こちらの人にとっては当たり前だけれど、僕ら外国人にとっては「なるほどー!」と思うことがあった。

初めてアメリカに来た時にすごく驚いたのが、クリスマスプレゼントの多さだ。こちらでは、クリスマスにクリスマスツリーを飾ってその根元にプレゼントを置き、クリスマスの朝にプレゼントを家族で開ける習慣がある。

普通、親2人と子供3人の5人家族なら、子供へのプレゼント3箱、というのが日本的な考えだろう。もう一歩踏み込んで、子供が親に手作りプレゼントということで、追加2箱、合計5箱ということろだろうか。ところが、個人主義のアメリカはそんなものじゃない(か自分のステイした家が特別なのか)。つまり、5人が5人にプレゼントを送る、そう20箱(5x4)。ステイしていた学生が2人いたので、ツリーの下のプレゼントは合計42箱(7x6)に達していた。ちょっとTooMuchな感じ。。。プレゼントがかぶらないようにするのにメンバー間でいろいろ事前調整・交渉がなされるのもうなずける。

しかしそれだけではなかったのだ。昨日話していた同僚によると、そこには、もう一人重要人物を加えなくてはいけなかったのである。そう赤い服を着た白ひげのおじさん、サンタクロース。小さい子供がいる家では、親から子供へのプレゼントに加え、サンタクロースから子供へのプレゼントも加えなくてはいけないらしい。子供側からすれば当然かつ道理にかなっている。楽しいイベントのクリスマスではあるけれど、目の前にそれだけのプレゼントが並ぶと、ちょっと退いてしまうのは、僕だけだろうか。

因みにAtsu家では、アンチ物質偏重主義なので、あんまりプレゼント交換・お土産などの習慣はない。クリスマスのサンタクロースはいいけれど、誕生日とかも、子供達がささやかなプレゼントを受けるのは賛成だけれど、できれば子供達には1年間無事に生きれたことを神様や周りの人へ感謝しそのお返しとして恵まれない人に寄付する日、そんな風に感じてもらいたいと思う。

Wining (愚痴)

最近出張や年度末の追い込みのために忙しくてなかなか食べ物関係や剣道・居合道関係をアップできず。でもアニーズキッチンは営業中(先週クリスマスプレゼントとしてフランス製の鍋寄贈)。リバースエンジニアリングとして、タンロンのカニ、メキシカン、ビーフシチューなどなどいろいろ研究結果が食卓に。うれしい反面、時々ご飯と魚と納豆とスープ(アニーとしては休憩日に当たるメニューのようだけれど)が出てくるとなんかほっとするのはやはり日本人だからか。剣道・居合道は出張が重なりなかなか稽古出来ず。しっかり家で素振りをしなくては。。。

ところで、愚痴をこぼすくらいなら再挑戦、ということで、あんまり愚痴らない自分だけれど、時々横っ面をはたかれるので、そんな時は自分の中で一人が愚痴を言ってもう一人が聞いているみないにしてなるべく周りの人に迷惑をかけないように努力している。でも修行がまだ足りないので、この一人ぶつぶつ期間が数日から1週間だったりして、外からみるとむすっとしているのかも。。。要改善。

ただ昨日会社でかなり愚痴ってしまった。インド人の友達と会社の戦略を議論していてちょっといらいらしていたことと、同じタイミングで他に納得いかないことがあり、ついその友達とアニーに愚痴ってしまった。帰りの車の中で反芻して、愚痴は自分に戻って来るんだから良くないだけでなく損だと思ってもなお愚痴りたい気持ち、それと同時に愚痴ることに対する嫌悪、なんだかなあと思っていた。

そんな時、どこからともなく「あのゾマホンだったら愚痴らないよなあ。テレビで有名になり成功していろいろやってるのかなあ」なんてとふと思う。早速、渋滞にもまれつつ、ネットで調べてみる。知っている人もいると思うけど、ゾマホン氏は、一人アフリカベニンから来た苦学生。彼の言動・信念・態度は、河井継之助に通じる気高さがある。「自分の命は愛する国と人のためにある」。調べてみると昔僕も読んだ「ゾマホンのほん」からたけしの付き人になり講演活動等積極的に活動・成功しているにもかかわらず、生活態度に全くのブレがない。ただそんな成功者の足をひっぱる人達によりかなり精神的に追い込まれたようだけれど(これは太郎さんも言っているけれど、日本人の国民性には無邪気な親切心・同情心がある反面、無責任な迎合心があり、それが場面場面で非常にいやらしく働くようである)、立ち直り、自分の使命に全力投球しているみたいだった。改めてその精神力・気迫・気高さを目の当たりにして、一人車の中で感動し、単純な自分は、家へ着く頃には、もやもやはすっと消えて、僕ももっと頑張りたいというとてもうれしい気持ちになっていた。

やはり自分自身を鍛え上げつつも、頑張っている人達のドラマを自分の血肉として取り入れ次のレベルに進む、そういうエネルギー補給経路を確保するのはいいなあと思った。いつか彼の講演に参加してみたいと思う。僕も身近なところから初めて、家族・コミュニティ・組織と、皆に貢献できるように頑張ろうと思う。仕事ももう残り1週間。目標達成に向け、ひた走りに走らなくては。

Sunday, December 5, 2010

NY(ニューヨーク)

Atsu@NYです。ちょっと厚着でなんて考えてカルフォルニアから上陸したところいきなりマイナス3度。でもこんなのたいしたことないよとホテルの人。ベイエリアで甘やかされてから来る冬のNYは本当に寒い。ヘルシンキに乗り込むくらいの気合で来るべきだった。

久しぶりのNY。でもこっちで頑張っていた友達はほとんど次のチャレンジへ飛び立って行ってしまったので今日は街の探索少々と明日からの仕事の準備。ちょっと残念。NYの摩天楼のバーで飲みながらいろいろ話をしたかったのにね。

活気があって人が多く芸術・エンターテイメント・ビジネスがすごい勢いで回転しているNYはとても魅力的な街だ。東京やLAに比べればそれほどただだだっ広いわけではなく結構移動しやすいし。地下鉄に乗りながら「あー、マトリックスはやっぱりNYの地下鉄じゃないとね」なんて思ったりもした。ただ、やっぱり都市型じゃない自分は、自然を身近に感じられる、もっとちっちゃいサンフランシスコが落ち着くなあとも思った。SFを思いつつ、NYを充分に満喫できたらなあと思う。

因みに今話題のスパイダーマンのミュージカルをチェックするかも。

Saturday, December 4, 2010

Starting Career(新卒状況)

昨日テレビを見ていてアメリカでの若者の就職難(25歳以上の非雇用6%に対し、25歳以下の非雇用10%みたいな)の特集を組んでいた。大学を出ても地域によってはなかなか仕事がなく生きていくために身体労働中心の仕事をこなすが未来に希望を持てないというみたいな内容だった。日本でも新卒の就職難が取りざたされているのを見たけれど(日本のGoogleNewsで大きなニュースだけはチェックしている)、これは社会構造が激変する時に伴う避けられないチャレンジのようである。ヨーロッパでもここ10年くらい若者の就職難は問題になっている。身近に見ても、新卒で経験や知識の少ない人より、即戦力になる経験者をまず求めなくてはいけない、企業が直面しているグローバル競争の激しさ。労働の流動性が激しい社会で、自社内で人を育てることに対するコストアンドリターンからみた躊躇(育って使える頃には巣立っていく。。。)。又グローバルな経済の成長率からみて、新しい仕事は先進国外に流れている状況。どれをとっても構造的なもので、規制等で解決されるものではないようである。(僕個人としてはチーム員を選べる立場にいる時は、その経験と知識がベースにあるにしろ、よりその人のコミットメントというか信頼感というかそういうものに重きを置いた。なんども敵前逃亡や後ろから味方に撃たれるような状況に追い込まれたし。。。)

もちろん、シリコンバレーで頑張っている若者(フェイスブックのマークとか)みたいに起業するという手もあるが、それなりのサイズの企業を目指す場合、やはり工夫して準備しているとチャンスもめぐってくるような気がする。あとその人の覚悟というか。自分の子供の世代は生き抜く上でいろいろ工夫してみるといいと思う。
  • まず自分のやりたいことを察知してトライする軽快なフットワークを身に着ける。
  • これは具体的キャリアとしては幅があり変化していくものだけれどその方向性・嗜好・一貫性は驚くほど小さい時と変わらないので早い時期にそれを自覚する。
  • その領域にかかわるためにはどこへでもいける用意がある。これは、世界共通語の英語をベースにその他関連語学を習得することに加え、自国内外でも開放的に楽しく前向きに生きていくことに慣れる。
  • その領域にいるいろいろな人に会い、彼らのチャレンジ、ニーズ、方向性を幅広く集め研究し自分なりの貢献方法、そこへ到達する準備等を行う(学生の時充分に出来る)。
  • 叩かれ強くなる(弱気な自分を蹴飛ばす習慣)。岡本太郎さん的だが、自分を受け入れた自然な振る舞いは存在感というか自信というか一緒に何かやりたい感じをかもし出すみたいである。

こういうのを広い視点で見ながらやったらバイト・サークル・合コンだけの日々(自己反省)よりぐっと手ごたえがあるしやっぱり次につながるんじゃないかなあ。もちろん地域に根ざしたビジネスが生活のベースにあるわけでみんながみんな外に出る必要もないけれど、こういうことをしたいしそれなりの生活もしたい、というような人は、広く見渡してみるのもいいと思う。仕事でちょくちょく訪問する北欧は、その高い生活レベルを維持する産業を振興していくには、小さい自国内だけでは無理なので、自然に外に出て生き抜いていく態度が見て取れる。(どっかのタイミングで森に帰る=帰国したいと思っている人が多い感じがするけど)。日本やアメリカや欧州、アジアや北欧、若者がもっと交流して意見・情報交換をすると結構いいアイデアが見えてくるかもしれない。

Friday, December 3, 2010

Cool Colleague(すごい仲間)

まだ社会に出てから15年くらいでこれからまだ道のりは長いが、今までいろいろな人と働いてきた。1年程前からパロアルトで勤務しているが、まさに人種のるつぼだと思う。英語は読み・書き・会話いまでも学習途上という感があるが、ここにいるとふとそれを忘れる時がある。というのも、英語が共通語であるけれど、明らかに英語圏でない人が多い。今かかわっているプロジェクトだけでも、ポーランド、インド、エストニア、ロシア、中国、台湾、イギリス、フィンランド、エジプト、ドイツ、日本、韓国、そしてもちろんアメリカの人とオフィスで顔を合わせる。

また、それに加えて自分の所属するチームがなかなかおもしろい。どんなチームでも人それぞれいろいろあって表裏で人の足を引っ張り合ったりするものなのだが(いままでかなり巻き込まれた経験あり)、今回のチームは一味違う(か自分だけお人よしでそう思っているのか)。一人一人がなんかこう仕事と人生に自信を持っているようで、他を助ける余裕がある。しかしやさしいというのではなくて、交渉相手としてはかなりやりにくそうなアグレッシブさを秘めてもいる。チーム内でもぎりぎりのラインで建設的な批判を繰り広げ合うが、最後には「じゃあ、やろうか」という前向きな雰囲気がある。

そんなチーム員の一人ニコというおっちゃんがいる。いろいろかっこいい男を見てきたが、彼はAtsu的には超かっこいい生き方に属する。見た目は、キューピーちゃんがおっきくなったよな風貌(目がくりっとして、薄いけどちょこんとたった金髪に、お腹ぽっちゃり系)なのだが、ロケットエンジニアでPhD、コミュニケーション力、プレゼン力、企画力、交渉力、ビジネスモデリング、語学力(英語・ドイツ語・フィンランド語)、人を笑わせるウィット。子供も三人いてスーパーおやじである。

しかしこのおっさんのかっこよさはここからだ。例えば、彼の子供が学校で「うちと父ちゃんはすごいんだ。なんでも作れるんだぞ!」なんて言ってると、他の子供は「何言ってるんだ。作れるって言ったって、椅子とかだろう。たいしたことないじゃん。」なんてところだろう。いや、彼は本当になんでも作ってしまう。見せてもらった写真だけでも、オートバイ、飛行機、船、腕時計、、、。組み立てるだけでもたまげるのに、パーツも鋸とかドリルでがんがん作ってしまう。セイコーの逆回転時計はここ(www.suukko.com/ps)。

僕はいつも物つくりにあこがれてきたので、彼の物つくり魂を垣間見て感動してしまった。僕よりも数倍のインパクトを仕事で残していて、おまけにこんなすごいことまでしてる。まったくどういう時間のやりくりをしているのやら。一度一日弟子になってかれのアプローチを真似する必要あり。

Bicycle(自転車)

この前久しぶりにStanford大学に行ってくる。道を挟んで数ブロックながらなかなか行く機会がなかった。前回はデザインセンターだったが、今回はビジネススクールに足を運ぶ。スタンフォード大学構内はすごく広いがゲストの駐車スペースは限られているため、研究所内にある共同自転車(ママチャリっぽいすわり心地のいいやつ)をかっとばして行ってみる。そういえば自転車に乗るのは何年ぶりだろうというくらいご無沙汰していた。自動車と違って、細い道を通り、幼稚園を抜け、小学校を抜け、構内も自由自在。バークレー大学構内と違って坂がないけれど、段差や交通に気をつけたり、こぐのに結構つかれた。

ところで、自転車といえば、僕は1歳になる前から地元の保育園に通っていたので、うちのおばあちゃんが1歳から6歳まで毎日自転車で送ってくれたのを思い出す。ちなみに僕だけでなくAtsuBrotherがいたので、一番重たい時で、4歳の僕をハンドルにかかった前の椅子に、6歳の兄を後ろの椅子に乗せて、20分の道のりをかっ飛ばしていたおばあちゃんは、すごかったなあと思う。それも通算5年間、雨の日も風の日も。おもちゃ買ってもらったとかじゃない、体当たりの愛情を貰った僕らは本当に幸せである。最近になり、いかに大変かわかって来たが、今回スタンフォード大学に向かってチャリをとばしつつ息を切らせながら、納得した感がある。

ハリーポッターの第一話は、ハリーの母親の捨て身の愛情がその皮膚にしみこんでいて、それが最後にハリーを助けるという魔法の法則によるもので、当時ストーリーとしてはもっとひねってもいいかなくらいに思っていたけれど、結構物事の真実を突いているかもしれないなあと最近思う。忍耐強いやさしさは、ボディーブローのように深く響き、必ずどこかで影響するみたいである。