Wednesday, July 28, 2010

Tournament Judge(試合審判)

最近、剣道・居合道についてアップしていないものの、何とか週2回を目指してで両方とも練習継続。夏はいろいろイベントがあり、毎回とてもいい勉強に(でも仕事と家族イベントの間でかなり忙しくなる時期でも)。先週末は、全米少年剣道大会に審判員として参加。事前の審判セミナーと当日の審判はとてもいい経験になる。これからももっと審判の訓練をして、選手の為により公平な審判を行い、正しい理合にかなった剣道の振興に貢献できればと思う。

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参加者は9歳以下から18歳まで250人くらい、個人戦と団体戦で、6コート同時に試合が行われる。審判員も朝から夕方までノンストップで1コート6人くらいで回す。試合運営を優先にして、昼食も別々に食べることに。なんとか時間内に全ての試合を終了することが出来る。自分の審判だけではなく、他の審判を見ることで、勉強になることも多くあった。事前に審判規則・細則・要領など全ての書類に目を通して復習していたのがすごく役に立つものの、ケースによってはやはり自分なりのしっかりした判断基準を求められ、地道な稽古及び審判研究・経験が大切だなと思えた。

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全米から剣士が集まってきているが、南カルフォルニアの参加者数及び受賞数がとても多くその実力を充分発揮していた。でも北カルフォルニアも、男子団体と男子16-18歳の部で優勝。又、WKFというチームは、普通の袴ではない韓国バージョン(白地に1本黒の縦ラインが入っているもの)をはいていたけれど、高校生レベルで数人とてもいい剣道をしている選手がいて、チームも強く、しっかりした指導を受けていると思った。是非、いつか稽古をお願いしたい。それとは別に、今大会を通して特に一人、南カルフォルニアの男子高校生選手が試合運びや技の出し方などとても熟練していて、自分としても大変参考になる。あのレベルは、日本でしっかり練習・指導を受け、最近親の駐在とかで渡米したのかなあ。彼とも稽古をお願いしたいもの。
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今回は審判長とかが座っている席のまん前のBコート配属であったこともあり、とにかく気合を入れてやる。でもやはり、子供達の頑張りを汲み取る上でも、客観的に公平に審判したいという気持ちが強かったので、特に気合が入り、夕方にはもうへとへと。ただこれだけ真剣に審判して気づいたことは、

「ポジショニングの大切さ」
「動き・技を予測する大切さ」
「正しい姿勢と動作による威厳の大切さ」
「明確で大きい発声の大切さ」
「特に判断が難しい小手や合い面を、充分見極め、勇気を出して取りに行く又は取らないことの大切さ」
「状況による有効打突の6要素の加減の判断基準の事前設定」だった。

まずそもそも、打突が起こった時に見えなくては、自信をもって判断出来ない。どう言い訳しても、打突時に見えない場所にいたこと自体あってはならない。だから、選手の動きと打突を予測して、その先回りをしなくてはいけない。最速の小手や面を見極めるためには、(今の自分のレベルでは)最高度に視覚の集中度を高めないといけないもののずっとそうやっていたら倒れちゃうので、全体を見つつ、技が予測される時にぐっと集中力を上げ、その後また通常に戻るみたいなメリハリが必要。小手や合い面は、打っている、打たれている選手にはかなり明確なもので、有効打突を取ってもらえない又は無効打突を取られるのは大変くやしい。だからこそ自分の責任でしっかり判断する勇気が選手を勇気付けると思う。あとやはり自信を態度として外面に現すことで、観客及び選手にも信頼感と安心感を与え守りに入らず全力を出していく雰囲気を作り、騒々しい試合場では、大きく明確な発声が試合進行の安定材料になるのを感じた。そして、正しい理合にかなった剣道を振興するためにも、前への技を取りに行き(間合いを詰めて攻め・切り込んでいるので切込みが深くなる)、引き技は少し辛く(間合いが遠ざかりながらの技は切込みが浅くなる)取るが、これは瞬間にその加減を判断しなくてはいけないので、有効であるための加減(深さ・強度・崩し・振りかぶり・踏み込み・間合等)の基準をあらかじめ、攻め技、引き技、返し技、出ばな技など、技の性格により、設定・イメージしておく必要があると思った。これは、今後日本から来ていただける先生に質問・確認したい事項である。又、特に子供達相手の審判では、有効打突6要素の内「正しい竹刀の打突部位で」「正しい防具の打突部を」「刃筋正しく」ができていれば、残りの「充実した気勢」「適正なる姿勢」「残心」はある程度でも有効打突にする。特に、全審判員を通じて、正しい鍔迫り合いを奨励・指導し、必要であれば反則も取りに行くようにしようというコンセンサスがあった。

地元道場で稽古しいろいろな仮説を試してものにしていきつつも、外へ出て見たり体験したりすることで新たな課題が生まれそれが次の目標に。これからも、機会があれば、審判や選手として大会に参加して行こうと思う。そのためにも少し体重を落として身を軽くしなくては。。。

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