Wednesday, June 23, 2010

Gian Effect(ジャイアン効果)

まだ残りのタスクと来期目標設定計画のため折り返し地点から潜水中だけれど(あと1週間!)、今朝最終発表完了。やりました、最後の追い込み成功!今回、チームに加わって以来ほぼ1年、初めて組織的にインパクトを残せたかも。。。

ところで「ジャイアン効果」というのを知っているだろうか。物事の相対性をついたお話。ぼくは、昔この話を聞いてそれ以来日々の生活に活用している。

要は、いつも放課後の掃除をしているのび太くんは、ちょっとでも掃除をサボるとネガティブな評価を得るのに対し、いつもサボっているジャイアンが、一度掃除をするだけで、そのポジティブ評価はすごいものになる。冷静に見ると、いつも真面目にやっている人のほうが貢献度は総合的に高いのに、いつも不真面目なほうは、ずっと少ない貢献度でもポイントポイントでその評価が高くなるというもの。不真面目を薦めるわけではないけれど、人間心理を突いているし、ただ真面目だけではなく、お客さんや仲間と気持ち良く仕事をするのにはどう工夫していくべきか考える際に役に立つ視点だと思う。

ジャイアン効果のミソは、人は期待値を持っていて、その期待値より高いとポジティブにとらえ、期待値より低いとネガティブにとらえる。つまり結果の絶対値ではなく、期待値に対するそのぶれ具合なので、はじめに期待値をいかにマネージするか(適度に設定するか)が結果(というか結果に対する評価)を左右するというもの。

例えば、お酒を飲むのが好きじゃない人は、まずだめだということをはじめから宣言しておけば、あとあと断った時も「まああいつは、根性ないなあ」ぐらいで終わり、ここぞという時飲めば、「おっ、頑張るな」となる。でも同じ人が、中途半端に気を使っていやいやお酒に付き合っていると、いつも楽しくないし、本当にだめな時に断ると、「おまえ裏切るのか」くらいになる(その人としても「いつも頑張っているのに」と二重の不満かもね)。又、2者(例えばお客さんと開発チーム)のディールをつなぐ時も、「出来ます、簡単」と両方に安請け合いすると、最終的にフェアーなディールを組んでも、両方の期待値より低ければ両方ともハッピーじゃないのに対して、はじめにディールをしっかり理解してその問題点やこれから起こるであろうチャレンジをしっかり両者に伝えて、両者の期待値をまずぐっと下げて、そこから両者のどうしても必要な部分を探り出して、ディールを組めば、まったく同じフェアーなディールでも両方ともはじめの期待値より得してハッピーになる。又、ディールは得てして終わりではなくプロジェクトの開始であることが多いので、このハッピーなスタートは、プロジェクト成功率を確実に上げると思う。

だから期待値あげまくってディールを組むだけで、その後の組織の信用やプロジェクト動向に興味を持たない人が散見されるのが普通のビジネス環境下では、ここを抑えておくと、自分のプロジェクトの成功率や、実のない話に足をすくわれることが少なくなるような気がする。

ところで、僕が所属するチームでも、この期待値のマネージが時々甘かったりする。例えば、半期に7つのプロジェクトをビジネス的に成功させないといけない時、期初には皆が「俺のプロジェクト絶対成功間違いなし!」と10プロジェクトくらい候補に上がってくる(それ、無理じゃんと柔らかく言ったりするけど、自信たっぷりで僕の進言却下。。。)。そして我らがボスもそれを信用して、ボスのボスに「今期は行けまっせ!」と報告後最後の1ヶ月くらいで、「やっぱりだめだった。全部で4しかない。やばい。チームの信用はどうなるんだ?」のような感じ。

今回も期初にぱっと全プロジェクトを見たとき読み込みが甘いし期待値にぶれが出来ていて危ないなあと思ったので、あえて自分のプロジェクトはそのリストからはずしておく。案の定1ヶ月前に4くらいになってチーム内大騒動そしてあきらめモードになる。そこで、踏ん張ってサポートしてきた3つのプロジェクトをリストに加え発表、期待値通りの7つを提供しなんとかチームとして信用維持に貢献できたみたいである(というかチームとして読み込みの精度をあげていかなくては。。。)。

まだやることがたくさんあるけれど、今回は個人でやってきたことが、チームのバッファーにもなり、全体にもポジティブなインパクトを与えることが出来たみたいでとてもうれしい(ちょっと自己満足。。。)。でもまた、いつ、スッパーン平手打ちが飛んでくるかわからない(そう、あれマジ痛いからなあ)。さあ、とっとと、来期の目標設定、施行計画、そのた仕込みをやって、頬の皮を厚くしておかなくては。。。

2 comments:

test said...

期待値のマネージ大事ですね。僕もそう思います。

Atsu-san said...

期待値の適正度。。。自分の目標はやっぱりぐっと高く掲げないと伸びていかないし、ボスやお客さん、同僚や部下と効果的にやるには高すぎても低すぎてもうまく行かないし。。。