Wednesday, September 25, 2013

No Regrets(覚悟)

日本のドラマは面白いしはまるので日本で仕事していた時もこちらに来てからもなるべく見ないようにしてる。のだめなどコミック系や話題になるものは時々見たりするけれど。リフレッシュとしてドラマは良いと思う。でもここで踏らねばというような時は、あえてドラマを見て気分が良くなって、自分自身を現実から逃げさせる事がないように、いやでも現実を直視し、対処し、充実するようにと(でも時々休憩程度に見たりするけれど、それがくせにならないように)、なるべく距離を置いている。特にこちらに来てからは、日本のテレビが見れないので(まあネットでいくらでも見れるけど)、アメリカのテレビも含めてあまり見ていない。

しかし見てしまいました。半沢直樹。ネットでいろいろ記事や時事問題など見たりしていても、なにかとここ数週間このドラマについて出てくるので、とにかく見る価値あると思い週末にまとめて一気に10話。すごく面白いと思う。恋愛、子供、暴力、殺傷、などは全て切り捨て、サラリーマンの戦場である、会社、取引先、社内政治、友情、作戦、これらに究極までにフォーカスして、その心理戦をうまく描いていると思う。それに加え、誇張されているとはいえ日本の会社組織、社会構造の黒く暗い部分が細かく描写され、見ている方としては、殺される気はしないものの、社会的にも経済的にも抹殺される恐怖感がより現実的に伝わって来ているような気がする。

結末でいろいろ賛否が分かれているらしいが、僕が思ったのは半沢直樹にとって何が最も重要でその影響を覚悟していたのかという点である。あれだけの切れ者なら最後の出向の可能性は見えると思う。つまり、大和田常務にさしで勝つ(土下座させる)のがゴールだったのか、それとも銀行で上がって行き銀行を変革するのがゴールだったのか?もし前者なら、出向の可能性も分かった上で、覚悟をもってのぞみ、出向辞令もかっつり受け入れ、ぶれなくこれからも生きて行けると思う。もし後者ならば(そして出向イコール銀行へは戻れないという理論が本当なら)、大和田常務と取引するか、もうすこし穏便にマスコミ等を通して、追い込むなどの方法があったと思う。僕としては、半沢直樹は、子供の頃のトラウマから抜け出すために、前者の結末が必要であり、出向になろうが、銀行に残ろうが(もちろん残りたいとしても)、特に関係なく、そこまで見据えた上での行動だったと見たい。

そんなことを考えながら、あそこまでは暗黒の世界ではないにしても、今の自分に明確なゴールと信じる道を進む上での影響を受け入れる覚悟、準備、計画があるのだろうかと考えさせられた。もちろん、半沢直樹をそのまま地でいったら一気に首になるんじゃないかなあ。まして、あそこまで切れ者であることも難しいし。

ただちょうど良いタイミングだったので、自分なりに、今まで考えて来た、現状と問題点、年末へ向けた準備、来年の課題と方針を、出来る限りポジティブな構造でボスに話してみる。内容にはチーム内の問題点も含まれているので、言うからにはその影響は避けられないと思う。しかし同時に自分の取り組みたい分野、あげるべき成果を明確にして、逃げられないように自分も縛ったので、前へ進むしかない。新しい職場で一年、踏ん張りどころが到来というところかな。

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