Wednesday, April 22, 2009

North South Kendo Tournament(南北剣道大会)

毎年恒例の南北カルフォルニア剣道連盟の交流イベントとして南北剣道大会がサンタクララで開かれる。一年毎に、ロサンゼルス付近とサンフランシスコ付近で交互に開催される。南カルフォルニアの剣道はとても強く、USナショナルチームは男女とも、多くの南カルフォルニア剣士で構成されるため、試合としてはとても勉強になる。今回はバークレーが運営の一部を担っていた為、北カルフォルニアを代表して産賀さんと僕とで、日本剣道形十本を演武する。


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日本剣道形に関しては、宮田先生に毎週指導していただいているおかげで、礼法・形と間違うことなく、充実した気勢をもって終始演武することが出来た(ビデオで検証するとまだまだだめなところがたくさんあったけど)。日本剣道形には、先人が残した剣のエッセンスがあると僕は思う。古流の組立ちの研究と共に、日本剣道形も自分なりの解釈と表現をもって進歩させ、演武に終わらず、実際の稽古でこのエッセンスを検証するのが現在の稽古の目標の一つ。
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午前中は子供達から四段以下の試合の審判。今回は上段や二刀がいたので、審判も難しく大変勉強になった。審判の判定基準についてはいつも悩むところだが、警視庁の先生の教えや文献を研究した上で現在の自分の基準は実戦での致命傷を考慮することにしている。つまり、

-充実している(気持ちが前に出ている)相手へは、強く且つきれいに切らないと致命傷にはならない
-虚をつかれた(技を返されたり、起こりを捉えられたり、すかされたり、居ついたり)相手へは、軽くてもきれいに切っていれば致命傷になる
-引き技は、後ろに引く分、致命傷になりにくいので、相手の虚をついて(崩して)、強く且つきれいに切っていれば、致命傷。相手が充実している(崩れていない)場合は、相当強く且つきれいに切らないと致命傷にならない。

でも実際、微妙な判断で苦労しているので、伊藤先生にお手紙を書くか、恒例夏の合宿で太田先生へまとめて質問して研究を深めていこうと思っている。

試合の方は、個人戦として五段以上の部、団体戦として南北対抗戦大人の部(北カルフォルニアチーム大将)、に参加。個人戦は、現在目標としている剣道(切られずに切る)で行く。スピードと瞬発力ではなく、全体的な流れの中で相手の虚を見出して攻めるような気持ちで試合に臨む。実際はなかなかうまくいかなく苦労したけれど、あえてこういう本番で試した方が練習になるしね。団体戦は、勝ちに行かなければいけないので、個人選よりもよりスピード感を持って、いろいろな技も出していく。
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スピードと瞬発力が勝っている試合系の剣道に対して、いかに自分が考えている剣道を堅持し、そして負けないかを達成するかは今の自分のレベルではまだ難しく、なかなか簡単に成果は上がらない(だから練習し甲斐があるといえるが。。。)。今後とも、剣道の練習にとどまらず、広く居合道や合気道からもいろいろ学び、もっとしっかりした自分の剣道を掴んで行きたい。

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試合結果は、団体戦は、南カルフォルニアチームの気迫を前に、完敗。大将戦は、お互い一本も入らず引き分け。ああいう手堅い相手から一本を先取できなくてはいけない。個人戦五段以上の部では、参加者が少なくぼたもち的に三位になる。試合後、ロサンゼルスの四海先生(すばらしい技術と人格をもったかっこいい剣士)にいろいろアドバイスをいただく。技術も精神力ももっと向上させなくてはと反省。。。トロフィーだけでもなんなのでミニミー君と一緒に。
今花粉症でちょっと体力消耗中ではあるものの、早朝の素振りを再開しなくては、今までいろいろ教わってきている先生に申し訳ない気がしてきた。。。

2 comments:

Unknown said...

元紀ちゃんが可愛いね♪
引っくり返らずに座っているでビックリ!!

剣道を随分深く研究している様子が伝わり、きっと偉い先生方も喜んでいるに違いないと思う。

昨日、ラジオに古武術の甲野善紀さんが出ておられ、印象に残った言葉がありました。★体の部分々々を動かすのではなく、体の中、横隔膜が下がった状態で力を入れずに動く、、、 ★上手くなりたいと思って、辛いと思いながらの練習ではダメ。人が見れば大変そうな事でも、本人はそうせざる(したくて仕方ない)を得ない気持ちになって行う事(集中力が生まれる)が上達のポイント、何かの発見がある ★一昨日も”気づき”があり、まだまだ、、、と。  色々ヒントをもらった気がした。
元紀ちゃんもいつか、パパと一緒に剣道するのを楽しみにしています。
隼しゅんは4月からサッカー教室へ通っているのよ!!ボールを手で持って遊んでるよう
ですが。

Atsu said...

力をいれずにというのがなかなか難しい。ふにゃふにゃとしてはいけないけれど、気張ってもいけない。秘訣は、昔から言われている、丹田に気を集中することだと思うけれど、これ一つとっても会得して初めて解るもので、文章では解りにくいし、ただただ試行錯誤で研究するしかないと思う。また、気持ちが前向きになる(集中する)ことは大切だと思う。好奇心と探究心をもって、日々何事にも取り組んでいきたいね。